SHEET K-47-01

社内で動いている構成

自社のAIエージェント

弊社が社内で実際に動かしている AI エージェントの構成です。AI に何を任せ、何を任せないか。どこで人が決め、どこを仕組みで止めているか。お客様に勧めるやり方を、まず自社で使っています。

01構成図

人が決め、仕組みが確かめる。

部門ごとに帯を分け、左の代表から各部門へ仕事が出ます。窓口は参謀。開発は代表が開発の AI と直接進め、参謀が「作った方が良い」と判断したときは、代表の OK の後にだけ開発担当へ任せます。担当の箱の中の札は、その担当のやり方(スキル)です。起動・記録・検査・制限はプログラムが持ちます。

自社のAIエージェントの構成図 代表が左に立ち、開発・経営・営業とチャット・秘書の4つの帯へ仕事を出す。開発は代表が開発のAIと直接進め、書いたものは書くたびに品質の検査を通り、観点ごとのレビュー担当が見る。参謀の提案に代表がOKを出したときだけ、参謀が開発担当に委任する。参謀は経営データを読み、相談の窓口になる。代表が起動するか、チャットで送ったメッセージを橋渡しが実行役に渡すと、実行役が担当(営業リサーチ担当または参謀)を起動する。結果は記録と検査を通り、画面に記録され、チャットで代表に返る。代表は画面で評価する。秘書は既製品のAIで、Googleのメール・カレンダー・ドライブを読む(これから試す)。関所がどの担当にも効く。 開発普段は代表が開発のAIと直接 経営・窓口代表の相談相手 営業・チャット担当の起動と、記録・報告 秘書既製品から試す 支える仕組み どの担当にも効く 対話 検査・結果 依頼・指摘 委任・結果 相談・提案 読む チャット 渡す 起動 起動・答え 起動 出力 結果 報告 報告・答え 記録 評価 頼む・答え 読む 人 代表 既製品のAI 開発のAI プログラム 品質の検査 書くたび完了の前公開の前 エージェント・観点ごとに1体 レビュー担当 エージェント 開発担当 エージェント 参謀 プログラム 経営データの道具 プログラム 橋渡し プログラム 実行役 エージェント 営業リサーチ担当 試験中 プログラム 記録と検査 プログラム チャットへの報告 プログラム AIエージェント画面 既製品のAI 秘書 今後 外部のサービス・コネクタ Google 今後 プログラム 関所 開発手順 レビュー手順 秘密の混入 lint ビルド・型 テスト 見た目 セキュリティ 依存の脆弱性 画面の動作 自己診断 設計 テストの抜け 例外の握りつぶし コメント 型の設計 磨く 作法 団体調査 個社調査 自社の手順 メール カレンダー ドライブ

ドラッグで移動。Ctrl(Mac は ⌘)+ホイール、またはスマホの2本の指で拡大・縮小できます。

部品に触れる(またはタブキーで選ぶ)と、つながりと役割が分かります。箱の中の小さな札は、その箱の中身です(担当のやり方=スキル、観点ごとのレビュー担当、検査の項目、つなぐサービス)。矢印は情報の流れで、両端に矢印があるものは往復です。上で流れを選んで「再生」を押すと、仕事が順に流れます。

破線は、これから試す・入れるものです。秘書は既製品の AI を、開発は公式の手順を、まずそのまま試し、足りない所を自社向けに足していきます。公開用に、置き場所・サーバー・接続先は省いています。報告と返事は社内のチャットで行い、流すのは要約とリンクだけです。

02開発の品質

重さに合わせて、確かめる時を分ける。

形の検査だけでは、不具合は防げません。だから確かめる種類を重ねています。ただし全部を毎回回すと、待ち時間が積み上がり、かえって回されなくなります。軽い検査は書くたびに自動で、重い検査は公開の前にまとめて回します。

11件中0件 ある日に見つけた不具合のうち、lint(形の検査)で防げたもの。どれも文法としては正しいコードでした。
  1. 01

    書くたび 自動・1〜2秒
    • 秘密の混入を止める
    • 形の誤りを止める
    • 記録の前にもう一度
  2. 02

    完了の前 開発の AI・変更したアプリだけ
    • ビルドと型
    • 関係するテスト
    • 見た目
  3. 03

    公開の前 まとめて実行・アプリ単位で数十秒〜数分
    • セキュリティ
    • 部品の脆弱性
    • 実際のブラウザで動かす
    • 検査の検査
  4. 04

    レビュー 書いた AI とは別の AI
    • 設計を見る
    • 観点ごとに分けて見る今後

FIG.箱の幅は、そこで確かめる項目の数。軽い検査は書くたびに、重い検査は公開の前にまとめて回します。

詳しく:それぞれの関所で確かめていること
  1. 書くたび自動・1〜2秒

    書いた瞬間に直すのが、いちばん安い。待たせないよう、書いた1ファイルを見る軽い検査だけに絞る。

    • 秘密の混入を止める鍵やパスワードがコードに入りかけたら、その場で書き込みを止める。
    • 形の誤りを止める未定義の参照・到達しないコードなどを lint で見つけ、書き込みを止める。新しいアプリも登録なしで対象。
    • 記録の前にもう一度変更の記録(コミット)を残すアプリでは、記録の前に変更分を同じ検査と型チェックに通す。人の手で直した所も拾う。
  2. 完了の前開発の AI・変更したアプリだけ

    「できました」と言う前に、変えた所が動くことを示す。全体ではなく、関係する所だけを回す。

    • ビルドと型変更したアプリをビルドし、型の食い違いがないかを確かめる。
    • 関係するテスト正解を固定したテストを回す。テストは、わざとバグを入れた版で落ちることを確かめてから採用している。
    • 見た目画面の変更は、スクリーンショットを撮って意図どおりかを目で見る。
  3. 公開の前まとめて実行・アプリ単位で数十秒〜数分

    重くて毎回は回せない検査。コードを変えなくても状況が変わるもの(部品の脆弱性)もここで見る。

    • セキュリティ危ない書き方を、広く使われている無料の検査ツールで探す。新しく増えた指摘だけを見る。
    • 部品の脆弱性使っているライブラリに、知られた脆弱性がないかを調べる。
    • 実際のブラウザで動かす画面を開いて操作し、中身まで確かめる。「表示された」だけでは合格にしない。
    • 検査の検査わざとバグを仕込んだファイルを流し、書くたびの検査が本当に止めるかを確かめる。
  4. レビュー書いた AI とは別の AI

    検査ツールでは測れない、設計の良し悪しを見る。

    • 設計を見る責任の分け方・重複・命名・例外の扱いを見る。
    • 観点ごとに分けて見る(今後)テストの抜け・例外の握りつぶし・コメント・型の設計を、観点ごとに別の担当で。

それぞれの仕組みは、わざと壊して、本当に止まる・鳴ることを確かめてから使っています。鳴らない監視は、無いのと同じだからです。

03手段の選び方

仕事に合わせて、手段を選ぶ。

どの仕事にも AI がいちばん良いわけではありません。手順が決まっている仕事か、判断が多い仕事かで、合う手段が変わります。

その前に 仕組みにしない

一回きりの仕事は、手で済ませる。作る前に、手間と効果を比べる。

  1. SaaS

    多くの会社に共通する仕事。作らずに、既にある良いものを使う。

    社内の例会計・チャットなど
  2. プログラム

    手順が毎回同じ仕事。結果がぶれてはいけない仕事。

    社内の例記録と検査・報告の送信(構成図)
  3. プログラム+AI

    流れは決まっていて、途中の一部だけに判断や文章づくりが要る仕事。

    社内の例AIに聞く、デジタル化相談
  4. エージェント

    入力が毎回違い、手順を事前に決めきれない仕事。

    社内の例営業リサーチ・参謀(構成図)
左ほど手順が決まっている仕事、右ほど判断が多い仕事に向く手段。

04役割分担

確実さが要る所はプログラム、判断はAI。

エージェントを使う仕事でも、全部を AI に任せるわけではありません。1回の仕事を段に分け、確実さが要る段はプログラムに、判断が要る段だけを AI に任せています。

営業リサーチの1回プログラム 4AI 2人 2

  1. 01(人) 起動 代表が頼む
  2. 02(プログラム) やり方を渡す 実行役
  3. 03(AI) 調べる 営業リサーチ担当 関所が確かめる
  4. 04(プログラム) 機械で検査 記録と検査
  5. 05(プログラム) 記録 記録と検査
  6. 06(プログラム) 報告 チャットへの報告
  7. 07(人) 評価する 代表
  8. 08(AI) やり方を磨く 参謀が改訂案に 改訂は代表が決める
  • プログラム起動・記録・検査・報告・権限・計算。
  • AIどこを調べるか、その候補が合うか。やり方(スキル)を読んで従う。
  • 人頼む・評価する・改訂を決める。
詳しく:各段でしていることと、役割の分け方
  1. 起動人

    代表が「営業リサーチを10件」と頼んで起動する。

  2. やり方を渡すプログラム

    実行役が担当を画面なしで起動し、やり方(スキル)を必ず渡す。担当に任せると、読むかどうかが毎回ぶれるため。

  3. 調べるAI

    担当が Web と PDF で候補を調べる。関所が、読める場所・書ける場所を、道具を使うたびに確かめる。

  4. 機械で検査プログラム

    出力の形・出典・重複を、プログラムが検査する。「必ず守る」はモデルに任せず、守られたかを機械で確かめる。

  5. 記録プログラム

    実行の記録と出力を、AIエージェント画面に残す。

  6. 報告プログラム

    記録から機械的に作った報告を、チャットで代表に届ける。流すのは要約とリンクだけ。

  7. 評価する人

    代表が出力を「採用・不採用」と理由で評価する。

  8. やり方を磨くAI

    参謀が評価を読み、使えなかった理由を分類して、やり方(スキル)の改訂案にする。改訂するかは代表が決める。

プログラム
起動・記録・検査・報告・権限・計算。毎回同じ結果であるべき所。間違いが許されない所。構成図では実行役・記録と検査・関所
やり方(スキル)
調べ方・判断の基準・書き方の手順書。AI が読んで従う。毎回同じやり方で動かし、磨いた結果を残すため。構成図では共通の作法・営業リサーチの進め方
AI の判断
どこを調べるか、その候補が合うか。入力が毎回違い、手順を決めきれない所だけ。構成図では営業リサーチ担当・参謀

「必ず守ってほしいこと」は、AI への指示だけにしない。
守られたかを、プログラムで確かめる。

05Human in the loop

人が入る場所を、先に決めておく。

Human in the loop は、AI に任せきりにせず、仕事の流れの中に人が入る考え方です。どこで人が入るかを、仕事の影響の大きさで先に決めています。

AI に任せたい仕事

Q1外に出る・お金がかかる・元に戻せない?

実行の前に、人が承認する

人が決めてから動く

AI は提案までで止まる。 例外への発信費用の発生お客様のデータ本番への反映AI の仕組み自体の変更

Q2社内だけで、元に戻せて、費用がかからない改善?

やったことを、人が報告で確かめる

任せて、報告を受ける

報告には「何を・なぜ・どう戻すか」を書く。 例社内の小さな改善
結果を、人があとで見る

AI に任せる

影響が社内にとどまり、間違えても困らない仕事。 例調べもの分析下書き・提案書試作
FIG.慎重な方から順に問います。迷ったときは、慎重な方に分けます。どの段でも、出力は最後に人が評価します(構成図の「評価」)。

06安全の守り方

お願いではなく、仕組みで守る。

AI への指示で「してはいけない」と書くだけでは、守られないことがあります。そこで、そもそもできないように、仕組みで決めてあります。

  • 書き込める場所 担当ごとに決めた場所だけ ほかは止める
  • 秘密のファイル 鍵や設定のファイル 読めない
  • 経営データ つなぐのは読み取り専用 書き換えられない
  • コマンドの実行 参謀には実行の道具が無い 渡さない
  • 仕事の受け渡し AI が別の AI を呼ぶ 1段まで
詳しく:それぞれの決め方
書き込める場所
担当ごとに決め、それ以外への書き込みは、道具を使う時点で止める。
秘密のファイル
鍵や設定のファイルは、読むこと自体ができない。
経営データ
読み取り専用でしかつながらない。書き換えはできない。
コマンドの実行
参謀にはコマンドを実行する道具を渡していない。
仕事の受け渡し
AI が別の AI を呼べるのは1段まで。どこまでも広がらない。

07育て方

使うほど、やり方が良くなる。

AI の出力が使えなかったとき、その出力を手で直して終わりにはしません。原因を見て、やり方そのものを直します。直した内容は次の回から効くので、使うほど仕上がりが業務の水準に近づきます。

  1. 1評価する

    人が出力を「採用・不採用」と理由で評価する。

  2. 2原因を見る

    使えなかった理由を、やり方・役割・仕組みのどこにあるか分ける。

  3. 3やり方を直す

    スキル・定義・プログラムの該当する所を改訂する。改訂は根拠つきで履歴に残す。

  4. 4次の回に効く

    同じ間違いが、次の回から起きにくくなる。

08無料相談

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